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READYFORのサイトでクラウドファンディングをやる価値ってなに?素朴な疑問をぶつけてみた②

READYFORでは、「非エンジニア/エンジニア」と職種で線引きせず、ビジネスとエンジニアリングが融合する組織づくりに励んでいます。

合言葉は「乳化していこう」。水と油が卵を加えることによって「乳化」してマヨネーズになるように、エンジニアがビジネスサイドはじめ各チームに乳化して、エンジニアリングが組織全体に広がっている状態を目指しています。

非エンジニアメンバーがエンジニアに素朴な疑問をぶつけて、その垣根を超えて「乳化」していく企画の第二弾。

そもそも、READYFORのサイト機能としての特徴、価値ってどんなところにあるんだろう?

そんな疑問を抱くキュレーターの金久保智哉さんが、エンジニアリング部門を統括する伊藤博志(いとひろ)さんに尋ねます。

教えて、いとひろさん!

READYFORのエンジニアチームが目指すものは?

金久保: 前回は、エンジニアの人たちのそれぞれの職種の役割を聞きました。エンジニアって、なんとなく一般的に指示をされたことをやっていくイメージを持っていんですが、実際に今のREADYFORのエンジニアチームをはたから見ていると、もっとアグレッシブに動いているのかなと。READYFORのエンジニアチームならではの特徴があるんでしょうか?

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(金久保くん)

伊藤: おお、いい質問ですね!

READYFORも着実に利益を上げていくフェーズのときは、とにかく目の前にある課題を解決していくために必要とされるものをひたすら実装してきたこともあったと思います。

でも、今の僕らは「想いの乗ったお金の流れを増やす」ために一気に成長し、支援者も実行者もどんどん増やして、その可能性を広げていきたいわけですよね。

金久保: はい。

伊藤: これまでは支援者は個人が中心でしたが、READYFOR SDGsのように法人にも使ってもらうために、現状のクラウドファンディングサービスだけではない仕組みもつくっていかないといけない。これは、ビジネスサイドとエンジニアサイドが一緒につくっていかないと実現できません

金久保: ビジネスサイドから依頼されることだけでなく、エンジニアサイドから提案することもあるんですか?

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(いとひろさん)

伊藤: もちろんあります。ビジネスでやりたいことに対して、エンジニアから、こういうやり方がありますよ、こういう仕組みがつくれますよ、と提案して、議論して一緒につくっている段階です。僕らは常に、「想いを乗ったお金を増やす」というミッションを、エンジニアリングでどう実現していくかを考えています。

金久保: エンジニアさんたちに対するイメージが変わりましたね。

伊藤: READYFORのエンジニアチームは「ビジネスとエンジニアリングの乳化」を合言葉に、その境界線をなくして、「技術ありき」でなく、ビジョンを実現するために「技術を使う」ことを意識しています。

金久保: 頼もしいです。

伊藤: 僕らのゴールは、単にサイトをよくするだけでなく、あくまで「想いの乗ったお金の流れを増やしていく」ことなんです。

「技術的負債」ってなに?

金久保: 以前、READYFORのサイトには「技術的負債がある」と聞いたんですが、どういうことですか?

伊藤: 僕らは今、未来に大きく成長するために土台づくりをしているんですが、過去に積み重ねてきた「技術的負債」が存在します。

これらはREADYFORの歴代のメンバーたちがその時々でベストを尽くした汗と涙の結晶なので、敬意と感謝の念を持って対処するのですが、今後の成長を阻害する要因になりうるので、しっかり計画して返済していかないといけません。

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金久保: 技術的負債って具体的に言うと、なんですか?

伊藤: たとえ話ですが、あるドキュメントを数百個コピペしたとします。新しいことをやろうと思ったときに、コピペしたドキュメントのある何箇所が今後のビジネスで有効ではないとして書き換えたとき、その作業を数百個分しないといけない。テンプレートをつくって、一つを変えたらすべてが変わる仕組みにしていたら、その作業はいらなくなるわけですよね。

金久保: はい。

伊藤: 新しい機能を追加していくときに、阻害となるものがあるシステムになっていて、拡張性がない状態を「技術的負債がある」と言います

金久保: これまで積み上げてきたものを整理して、再構築しないといけないわけですね。

伊藤: 過去に積み上げてきたものを拡張可能なシステムにしながら、未来に向かって攻めていける土台をつくる。一筋縄にはいきませんが、僕らにとっては、非常にやりがいのある、チャレンジングな仕事です。

クラウドファンディングサービスの価値って、どこにあるの?

金久保: エンジニアの人たちが想いの乗ったお金の流れを増やしていくために、READYFORのサービスのシステムを改善することに尽力していることがわかりました。

ただ、素朴な疑問として、たとえばNGO団体のHPや個人サイトなどに、決済機能をつければクラウドファンディングをやることもできるよなあと思っていて。クラウドファンディングサービスならではの特徴、価値ってどこにあるんでしょうか?

伊藤: READYFORのクラウドファンディングサービスの価値の1つは、プロジェクト実行者と支援者が一つの場所にたくさん集まっていること

支援者が増えていけば、受け手となるプロジェクト実行者は自分たちが直接つながっていない人たちからも支援が得られるチャンスが増えますよね。

さらにお金の出し手である支援者たちも、現在READYFORを使っている方たちにとどまらない、さまざまなジャンル・規模感の志を持った方々が増えていくことで、自分たちの想いを託す先をいろいろ選ぶことができるようになります

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金久保: なるほど。決済とか機能的な部分ではなく、人が集まるプラットフォームとしての価値が高いんですね。

伊藤: プラットフォームって、存在する前はその価値を想像しづらいんです。たとえば、Facebookが存在する前は、友だちは学校でしかつくれなかったけど、今はFacebook上でつながることができる。それまでにないから想像しづらかったけど、そこに大きな価値がありますよね。

金久保: たしかに!これからはエンジニアがシステムを構築することによって、サイト内でのマッチング機会が増えて、より価値が高まると

伊藤: 人の力を最大限拡張できるように、僕らは試行錯誤しながら、最適なシステムを構築していきます。

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金久保: へええ。超いいですね!ワクワクします!

伊藤: ワクワクするでしょ?

金久保: いやあ、勉強になりました。ありがとうございました!

伊藤博志
VP of Engineering
READYFORのエンジニアリング部門を統括し、エンジニアの組織づくりとアーキテクチャー設計全般に関わる。ビジネスとエンジニアリングの乳化を目指したエンジニアリングカルチャーをつくりながら、「想いの乗ったお金の流れを増やす」ためのプロダクト開発に従事。
金久保智哉
キュレーター事業部所属
新卒でメガバンクに就職し、約3年間法人営業に従事。中小企業を計400社ほど担当し、不動産投資案件、事業承継案件、融資案件を担当。「既存の金融システムでは生み出せないお金の流れを生み出したい」と言う思いを胸に、2019年5月にREADYFORに入社。アイドル、ピアニスト、ソーシャルベンチャー、住職などのプロジェクトを伴走。
text by 徳瑠里香 photo by 戸谷信博

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