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不安が渦巻く社会の中で、いま自分たちにできることを。迅速・柔軟にプログラムを立ち上げたREADYFOR【2020年を振り返る】

2020年も年の瀬が近づいてきました。今年は新型コロナウイルスの影響で、個々人の働き方や生活、意識、社会の“当たり前”に変化があった1年だったと思います。

第三波が押し寄せる中、まだまだ先が見えず、落ち着かない日々が続いています。それでも一つの節目として、READYFORの1年を振り返ってみると、そうした“変化”の中で、「いま、私たちにできること」を考えて、さまざまなプログラムを立ち上げ、メンバー全員で駆け抜けてきました。変化に柔軟かつスピーディに対応することができたと思っています。

想いの乗ったお金の流れを増やすーー。ミッションにより近づくために、READYFORが2020年にどんなプログラムを立ち上げて、行動してきたのか。その背景にあるメンバーの想いも含めて、振り返ります。

早急に立ち上げた「中止イベント支援プログラム」

2月27日、新型コロナウイルスの影響でリアルな場でのイベントの中止・延期が相次ぐ中、中止となったイベントを支援する特別クラウドファンディングプログラムを立ち上げました。

イベントが中止になってもかかってしまう損失金を補うためのクラウドファンディングを、手数料無料(決済手数料5%のみ)で実施できるプログラムです。

できる限り迅速に「いま、困っている人」に想いの乗ったお金を届けられることを重視してプログラムを設計しました。領域をイベントに限定し、使い道を損失補填に絞ることで、必要な確認事項を減らし、クラウドファンディングスタートまでの期間を短縮。第一に考えたのは、実行者さんに必要以上の負担をかけずにスムーズに公開できること。

4月30日までの約2ヶ月間で、41件のプロジェクトが公開され、5000万円を超える支援が集まりました。

新型コロナウイルスの打撃を受けている方に何か支援ができないかと模索して、早い段階でこのプログラムを立ち上げることができました。この経験が、災害時など緊急対応が求められる際に、自分たちが何をすべきかを考えるときの一つの指針になったという意味で、プロジェクトの数字の結果以上の価値があったと思っています。 担当者・小寺瞬也

商工会議所と地域飲食店を応援する「みらい飯」を始動

新型コロナウイルスの感染拡大、それに伴う外出自粛要請と飲食店への短縮営業・休業要請により、飲食店はいま、危機的な状況に陥っています。売上が激減する一方で、固定費は継続的に発生、先が見えない中、資金繰りへの不安も絶えません。

またあのお店で、「いただきます」と笑顔で言えるようにーー。

4月28日、「地域飲食店応援クラウドファンディングプログラム みらい飯」を始動しました。各地の商工会議所がクラウドファンディング実行者となり、ページを作成・支援金募集を呼びかけ、集まった支援金を参加飲食店に配分し送金する仕組みです。

通常のクラウドファンディングでは資金を必要とする飲食店が自ら実行者となり支援金を集めていましたが、このプログラムを活用することでページの立ち上げ等をせずとも資金を受け取ることができるようになり、飲食店の負担を軽減することができます。

自粛ムードが高まる中で、今までお世話になってきた飲食店の方々から悲鳴の声が聞こえてきて、個人的にも、READYFORとしても何かをしたいと考えていました。行政の制度もスタートしていない状況の中で、飲食店の"みらい"を守るためには、いま、必要とされているお金を、いち早く届けることが必要。 全国で一斉にムーブメントつくるべく、日本商工会議所のみなさまと連携して立ち上げることを決めました。 担当・富澤由佳

現在までに全国60の商工会議所がプログラムを実施しており、プロジェクト達成金額は5億円を超えています。

90日間で8億円を集めた「コロナ基金」

4月3日、緊急事態宣言発令の4日前に「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金(以後、コロナ基金)」を設立しました。

今支援を必要としている人に、資金を届けることが、私たちREADYFORとしてできないのか。困難な状況下にあっても、「自分でも何かしたい」と思っているみなさんと一緒に基金をつくっていけたら。

そんな想いから、「新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金 有志の会(代表発起人:小坂健氏)」の申し入れという形で東京コミュニティー財団様のご協力によって基金が設立され、同時に広く一般からの寄付を集めるために、クラウドファンディングサービスREADYFORでの支援の募集を開始しました。

7月2日までの間に集まった資金の総額は695,423,000円。その後も特設ページにて年内まで長期的な寄付を受け付けています。

12月14日現在、2000人を超える人から8億7千万円の資金が集まっています。

コロナ基金の運営に携わったメンバーの想いはこちらの記事からご覧いただけます。

コロナ困窮大学生を支援する「大学学生応援基金」

新型コロナの影響で苦境に陥った学生を支援するため、大学と連携し、学校ごとに基金をつくり、学生の生活費などを支援するための寄付募集のサポートをしました。

退学を検討せざるを得ない学生の経済的支援や、オンライン学習環境の整備など、コロナ禍においての学びをサポートし、学生の未来を守るためのプロジェクトが立ち上がっています。

2017年1月より大学との取り組みを強化、25大学と提携・68大学がクラウドファンディングを実施、合計約200件のプロジェクトを掲載していた実績もあったため、すぐに全国の大学に声をかけることができました。

当時、新型コロナウイルス感染症の影響でバイトの収入などが減って退学する学生もいることが社会的にニュースになっていました。そこから、READYFORとしてこれまでのネットワークを生かして、大学が学生を支援する基金の資金調達をサポートすることを決めました。複数の大学に取り組みに賛同いただき、ニュースでも大きく取り上げられています。3700万円を超える支援を集めた大学を筆頭に、多くの応援が集まりました。担当・堤春乃

そのほか、READYFORでは今年、下記の応援プログラムが立ち上がりました。

「トレタ飲食店応援プログラム」

飲食店向け予約/顧客台帳サービスを開発・販売する株式会社トレタと連携し、飲食店営業継続を支援するプログラム。新型コロナの影響で売上などが落ち込んでいるトレタ®導入店を対象にプログラムを簡易化、公開準備を容易にすることでいち早く支援金募集が可能に。

「基金立ち上げサポート」

応援したい活動分野を指定して寄付を募り、それを志ある団体に分配する基金。READYFORではこれまで事業を通じて蓄積してきたノウハウを生かし、設立される基金の目的や資金の分配方法に合わせて、最適な設立方法をご案内します。

「新型コロナウイルス対応緊急支援事業」

一般財団法人日本民間公益活動連携機構「JANPIA」が実施する助成事業「新型コロナウイルス対応緊急支援助成」の資金分配団体に採択され、約2.5億円規模の「新型コロナウイルス対応緊急支援事業」を開始。休眠預金等を活用し、感染防止活動へさらなる助成を実施しています。

コロナ禍、不安が渦巻く社会の中で、いま、自分たちにできることを。

私たちREADYFORは2021年も、クラウドファンディングのプラットフォームを通して、自身の想いを発信し、応援したいと思ってくれる人から資金を集めるサポートをしていきます。


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