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肩こり腰痛むくみに悩みたくないエンジニアがつくる快適なリモート環境

みなさんは1日の中でにどれくらいの時間を机の前で過ごしていますか? 職場ではずっと座っていても自宅では違うという方もいると思います。

そんな中、コロナによる自粛の影響で多くの人がリモート作業になりました。慣れない自宅の環境で身体の調子を悪くしてしまった方もいるかもしれません。

私は普段、仕事をしている時間はもちろん、プライベートでも外出しない日は1日の半分以上を机と椅子で過ごしています。そのためずっと座っていても疲れない環境づくりにこだわってきました。

今回の記事では特に肩こりや腰痛、脚のむくみに悩まされないリモート環境づくりについて紹介します。残念ながら人間工学的な根拠に基づくものではなく、私の10年間の一人暮らし経験の中で改善してきたものになります。合わない人もいるかもしれませんが自分のリモート環境を改善する参考になれたら嬉しいです。

以前には家の自動化をテーマにも書いているので合わせてご覧ください。

Text by 浦野昌平 ( @s_runoa ) /業務ハックエンジニア

身体に負担のかからないリモート環境

まず最初に現在の私の仕事場をご紹介します。身体の重さを肩や腰で支えるのではなく机や椅子に分散し、できる限り身体そのものに負担がかからないことを目指しています。

特に椅子は1日の大半を過ごすことになるためとても重要です。また脚を伸ばしたり下ろしたり動かしたり、机をスタンディングデスクに変えるなど、同じ姿勢を長時間続けないように定期的に身体を動かせる状況を作るのも大切だと思っています。

全体的に道具に身体を合わせるのではなく、身体に合わせて道具を選ぶようにしています。

ちなみに自由にカスタマイズできることから今回は自宅の環境を紹介しますが、一部を除けば会社でも同じ環境を作ることができます。私は入社したらまず自分のデスク周りを整えるようにしています。

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弊社ではオープンなデスクで作業する人が多い中、こんなディスプレイまみれの環境で作業していたら、CEOの米良さんに「アイアンマンみたいだね」と言わました(笑)。

背もたれを使って腰の負担を軽減

まずは上半身全体の重さを分散することを考えてみます。適当な座り方をすると上半身の重さがすべて腰にくるため、環境を整える上で特に大事なポイントです。

猫背で作業していて気づいたら背中や腰が痛くなっていた... なんて経験がある人もいるのではないでしょうか。これを続けていたら一週間が終わるたびにマッサージや整体に行かなければいけないかもしれません。

それを避けるためには、一般的には体に一本の芯が通ったようにまっすぐ座る姿勢がいいと言われています。でも個人的にはこの姿勢を長時間維持することは難しいと思っており、背もたれに身体を預けた姿勢で仕事をしています。

海外旅行の飛行機で軽くリクライニングさせて座るイメージです。1日の仕事時間は8時間ほどなので、海外旅行なら日本からハワイやシンガポールまで行ける時間です。この時間の過ごし方を想像すると背もたれの重要さが分かるのではないでしょうか。しかし背もたれと腰の間が空いてしまうと結局腰に負担がかかってくるため、クッションなどで調整しています。

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私はこちらのErgohumanの椅子を一人暮らしを始めたときからずっと愛用しています。身体にフィットするように各パーツを調整できますし、ほどよく柔らかい座り心地が気に入っています。オフィスチェアにはクッションタイプとメッシュタイプがありますが、個人的には夏場でも暑くならないメッシュタイプが好みです。この辺りは好みの問題なので実際に販売店に行って座り心地を確認してみましょう。

あまりにリラックスできるので寝てしまわないように要注意です。とはいえ気をつけていないと寝てしまう状態では集中するのに必要なエネルギーも大きいので、そうなる前に10分くらいの仮眠をこまめ取ったほうがいいかもしれませんね。

ヘッドレストに頭を預ける

一般的に頭の重さは身体の約10%と言われているようです。体重が60kgの男性なら、6kg。それを支えるのが首であり、肩です。

世の中には頭の上に荷物を乗せて生活する人もいます。すごい首の強さですね。でもそのような生活をしていない私たちにとっては6kgを10時間以上も支えるのはとても大きな負担です。この重さはどのように分散させると良いでしょうか。

そのために大事な役目を果たすのがヘッドレストです。ヘッドレストのある椅子はリビングなどには適しませんが、仕事場では楽な姿勢で過ごすことができます。できるだけぴったり頭を支えることができるように、上で紹介したErgohumanのように高さを調整できるものを選ぶのが理想です。

また、ヘッドレストで頭を支えるためには少しリクライニングした姿勢で座ることになります。そうすると斜め上の角度で画面を見ることになるため、ノートパソコンの画面をそのまま見ることはできません。ディスプレイの高さに目線を合わせるのではなく、目線の高さにディスプレイの位置を合わせるのが理想です。

そのために、ノートパソコンのスタンドを利用するのもいいですが、より首や肩への負担を減らすにはディスプレイとディスプレイアームを使うのがおすすめです。メカメカしくて?難しそうに見えますが、5分もあれば簡単に設置できるのでよかったら試してみてください。またディスプレイが近いと眼が疲れてしまいますが、アームなら位置も簡単に調整できるため、1mくらい離れた場所に設置できるとさらに良いでしょう。

アームレストで腕を支える

頭の重さは身体の10%でしたが、腕の重さは2本で身体の約12%あるそうです。60kgの人なら7.2kg、ダンベルを8時間持ち続けることを想像するとと思うとその負担が分かるでしょう。この重さも肩にかかってしまいます。

この重さを分散するために使うのがアームレストです。アームレストは肘置きとも言われるように、座っているときに肘を置いて腕の重さを支えるもの。

少しでも浮いてしまうと負担が残るため、こちらも高さや左右の位置、角度を調整できるものを選びました。アームレストを使うために姿勢を無理しては意味がないので、自分の肩幅と合わせて選んでみてください。また椅子から立ち上がる際の支えにもなってくれます。

脚がむくまないままお仕事を終えるために

どんなに身体に負担がない姿勢でも、ずっと座りっぱなしでいると脚に血が溜まっていきます。8時間もそのままいると脚がむくんでしまうため適度に動かすといいと思います。

フットレストを使うことで動かす幅も広がりますし、むくみにもより悩まされずに済みます。定期的に身体を動かして凝り固まらない状態を作りましょう。

ちなみに定期的に身体を動かすという意味では、かつてモバゲーを作り上げたDeNAの川崎修平さんは、仕事中にミルクティーを飲み続け、定期的にトイレに行くことでリズムを作っていたという逸話があります。全体を通してみると逆に負担がかかっていますが(笑)、 定期的に身体を動かす理由を作るという点は真似して、仕事中はいろんなハーブティーを飲み続けています。自分のやりかたでうまくリズムを作ることができるといいですね。

スタンディングデスクで姿勢を変える

スタンディングデスクも効果的です。座る / 立つを定期的に繰り返すことで軽い運動にもなるでしょう。机の上に台を置いたり、カウンターキッチンで作業したり、いろんな方法がありますが、私は電動のデスクを使っています。

このデスクの一番優れている点は高さを10mm単位で変更できること。これによって座っているときの姿勢に合わせて完璧な高さに手を置けますし、高さを記憶しておくことでボタンを押して数秒で高さを変えることができます。スタンディングデスクに変更する手間がかからないのは気軽に使うために大事なポイントですね。

また通常のスタンディングデスクでは肘を置く場所はありませんが、デスクを肘の高さまで上げて楽な姿勢を取ることもできます。

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手首や指の疲れにも気を配る

重さの分散とは違いますがノートパソコン付属のキーボードやトラックパッドを使うことによる指や手首の疲れも気になるところですね。キーボードはキーを押す重さから、一番軽く使うことができるREALFORCEを使っています。慣れないうちはキーに触れるだけで連打してしまう軽さですが、慣れると力を入れることなく入力できるため疲れなくなりますよ!

トラックパッドやマウスで疲れることはあまりないかもしれませんが、個人的にはトラックパッドよりもトラックボールが好みです。親指で操作するタイプでは親指に負担がかかるため、真ん中の3本の指で操作するこちらのトラックボールがお勧めです。

キーボードとトラックパッドを別で用意すると場合はノートパソコンを手元に置く必要がなくなるため机周りがすっきりしますね。一方で私は声が小さすぎるためパソコン付属のマイクでは1m離れていると声を拾ってくれません(笑)。 でも声を発するのにエネルギーを使いたくないため、こちらのマイクを使っています。

おまけ。仕事場を遊び場にアレンジ

身体の不調とは関係ありませんが、スタンディングデスクFlexiSpotのお気に入りの使い方をご紹介します。

ここで紹介したFlexispotにはキャスターを付けることもできます。これを使うと気軽に移動させることができるため、リビングに移動して装飾することでいろいろカスタマイズすることも可能です。また椅子に合わせて高さを細かく調整できるのも便利ですね。今回はこれを利用してアフタヌーンティーやボードゲームカフェな雰囲気にアレンジしてみました。

一人暮らしで机を複数買うかどうかは悩ましいですが、移動できるなら悩まずに一人二役ができますね。今までいくつかの商品を紹介してきましたが、一番のお気に入りはこのFlexi Spotです。

ちなみにディスプレイを机に直接取り付けると動かしづらくなってしまいます。そこでうちでは移動可能なディスプレイスタンドを使っています。これによって仕事机を移動してもディスプレイはついてこないようにすることができました。50インチなど大型テレビ用のスタンドは多数ありますが、デュアルディスプレイを実現できるスタンドはあまり見つかりません。少々値が張りますがこれなしではリビングの装飾と仕事を両立することはできませんでした。

おわりに

ここまで、身体の不調に悩まされないためのリモート環境づくりを紹介しました。この環境のおかげかジムのおかげか不思議な身体なのか?は分かりませんが、今まで1日の大半を机と椅子ですごす生活をしているにも関わらず、肩こりなどに悩まされずにいることができました。よかったらみなさんも自分に合ったリモート環境を考えてみてください。

illustration by 富澤由佳 edit by 徳 瑠里香





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